努力で磨ける記憶力

暗記力をアップさせる意外な色~赤ペンじゃない別の色

暗記の際によく使われる色と言えば、やはり赤色ですね。覚えたい箇所を強調したり、重要なフレーズや単語を赤ペンで書いたり、果ては赤シートを使った暗記法などにも使われています。
しかし実は、研究によって赤よりも暗記にふさわしい色があることが判明しています。その色を用いることで脳の記憶力が高まり、より効果的に物事を覚えることができると言われているのです。
その色とは、青です。赤とは対極にあるこの色がなぜ記憶力を高めるのか、紹介させていただきます。

なぜ青が効果的なのか?

青という色にはクールで落ち着いた印象があると思います。この印象は青を見た時に脳や神経が感じる感覚に基づいたもので、人は青色を見ることで気分を沈静化させることができるのです。
具体的には、青色を見ることで「心をリラックスさせる」「気分を落ち着かせる」「血圧、心拍数を下げる」「体感時間を短くする」効果が得られると言われています。ただし限度を超えると「寒々しい」「動きたくない」などのネガティブなイメージが生じるようです。
脳神経学の観点からは、青を見ると人の自律神経のうちリラックスしている状態を司る「副交感神経」の働きが強くなり、さらに脳内ホルモンの「セロトニン」が分泌されてストレスが弱まる傾向があると言われています。
このような青がもたらすプラスの効果が、暗記の際には良い方向に働きます。青色を見ながら暗記を行うことで、リラックスして落ち着いた気分でスムーズに暗記に取り組むことができ、さらに暗記中の体感時間が短くなることで集中力を長く保つことができるのです。

意外と赤は暗記に向いていない

暗記の定番となっている赤色ですが、実はあまり暗記に適した色とは言えません。 赤は「気持ちを明るくする」「興奮させる」「食欲が増す」「血圧、心拍数を上げる」効果があると言われており、人の気分をアグレッシヴで前向きな方向に持っていく作用があります。
運動をする時やアクティブな活動を行う時はこれらの効果が役立つのですが、暗記の時にはかえって邪魔となってしまうでしょう。暗記は冷静に落ち着いて行うべきものであり、気分を高揚させて行うものではないはずです。
遊んだりして興奮した時のことを思い出してみてください。概要は覚えていても、細かなことは頭から抜けてしまってはいませんか? このように、興奮している状態で経験した内容は記憶として定着しにくいもの。そのため人を興奮させる赤は暗記に向いていないと言えるのです。

様々な場面で利用されている青

学習塾の中には壁や建物のカラーリングを青系統にしているところも数多く存在します。これは青が人の脳に与える効果を理解した上で、生徒の学習能力を高めるために行っている取り組みなのです。もしも可能なら、勉強部屋にも青を取り入れてみると良いでしょう。青い空や海のポスターを貼ったり、ペンなどの勉強道具に青色のものを使ったりするのがお手軽です。
また、暗記ノートをすべて青ペンで書くという勉強法も発表されています。これは青がもたらす集中力アップ効果を引き出す他に、普段使いの黒から青に切り替える行為によって、勉強する方向に意識のスイッチを切り替える意味もあるようです。