古代ギリシアから伝わる「場所法」でバッチリ暗記!

記憶術の歴史はかなり古く、その起源は2500年前の古代ギリシアにまで遡ります。人類で最初に記憶術を歴史に登場させたのは詩人シモーニデース。彼は「座の方法」と呼ばれる暗記法を用いており、その根底を構成する概念は現代の記憶術「場所法」にもほぼそのままの形で応用されています。
まだ紙が普及していなかった時代、物事の記録は容易ではなく、そのため人々の記憶が非常に重視されていました。古代の知識人たちが覚えていた知識の量は、現代の知識量をはるかに上回っていたでしょう。そんな彼らの記憶を助けていたのがこの場所法なのです。 2500年もの実績を誇る場所法を用いて、バッチリと暗記をこなしてしまいましょう。

場所法の基本

場所法は名前の通り場所を利用して暗記する記憶術です。 まず、馴染みのある建物を思い浮かべます。慣れないうちは大きさの面でも覚えやすさの面でも扱いやすい自宅を用いると良いでしょう。建物を選んだら、その構造を入り口から最奥まで思い出します。
建物の構造を一通りイメージできたなら、イメージの中で入り口から最奥まで進んでいきます。そしてその途中で、暗記したいものを建物の中に配置していきます。
たとえば「靴」を意味する英単語「shoes」を覚えたい場合、イメージの中の自宅の玄関に「靴」を配置します。配置したら奥へと進みます。ここでは進んだ結果、玄関を抜けて廊下に着いたとしましょう。そうしたら今度はこの廊下に次の暗記したい対象を配置します。「月」を意味する英単語「moon」を覚えたいのなら、廊下に月を浮かべて光らせましょう。
こうして廊下に月を浮かべた後は、また奥に進み……と、進んだ先に暗記したいものを置いて、また先に進む、という流れを建物の一番奥まで続けます。全ての暗記したいものを建物に配置したら完了です。
あとは暗記する際に、この建物の構造と、配置したもの、配置した場所を繰り返し思い出すようにします。この時もイメージを膨らませて、自宅から奥へと歩いていくような映像を思い浮かべましょう。すると建物の各所には配置した暗記したいものがちゃんと置かれていて、建物の構造を思い出すだけでいっしょに暗記したいものも思い出されるようになるのです。

場所法のしくみ

場所法は「場所」と「暗記したいもの」を関連付けて覚える記憶術です。
なぜ場所を利用するのかというと、脳は「場所」を非常に重要な情報として扱っており、「場所」に関連する情報はかなり優先度の高い記憶として長期記憶されやすい性質があるからです。これは人間がまだ野生に生きていたり、あるいはもっと昔の猿だったりした時代に、狩場や安全な住処などをしっかり覚えていないと生き残れなかったことが理由だと言われています。
たとえば一回や二回ぐらい訪れただけの建物を思い出してみて下さい。意外なほどに内部の構造を思い出せませんか? この記憶力の高さこそ、場所の記憶が重要なものとして扱われている証左です。この場所に関する記憶力の高さを、自分が覚えたいものごとに応用する方法こそが場所法と言えるでしょう。
場所法は「基礎結合法」「記憶の宮殿法」「ジャーニー法」など様々な応用法が発案されています。基礎的な概念を理解したなら、発展形であるそれらに手を付けてみるのもおすすめです。

Copyright© 2014 c-pan.net All Rights Reserved.