「物覚えには「時間」ではなく「回数」」

確実な記憶のためには、その対象に長く触れることが大切、と考えてしまいがちです。しかし、必ずしも対象との接触時間が記憶に良い効果をもたらすわけではありません。あまり知られていませんが、大切なのは、対象に接する「時間」よりも「回数」です。

物事を覚えるのに苦労している方は、なるべく多くの「回数」、その対象と向き合うようにしてみましょう。効率的な記憶のためには、それがベストな方法と言えます。

ある心理学者の実験によると

かつて流行したマンガ『ドラゴン桜』の中で、東大を目指す「落ちこぼれ」たちに、1人の教師が「エビングの忘却曲線」について教えています。これは、心理学者エビングが暗記について実験を行った際、判明した事実です。人間は、一度覚えたと思ったことを、「30分後には40%」、「24時間後には66%」、そして「1カ月後には80%」忘れてしまうそうです。つまり、いくら覚える対象と長く向き合っても、ほぼ意味はありません。

よほど特殊な能力を持った人でない限り、一度ですべてを理解することはできません。その対象と何度も向かい合うこと…すなわち「回数」が、記憶のカギとなります。

具体的に、どうすればいいの?

受験に必要な英単語を覚えるときには、単語帳を使う人も多いでしょう。1枚1枚、リングで止められた紙の裏表に単語と訳を書いて、訓練します。しかし、その際も、最初から最後までめくっていては非効率的です。1日に覚える単語を10個とし、その10枚分の単語を何度も何度も見て、口に出すことが、よりスムーズな暗記法となるわけです。

これは、人の顔や名前を覚えるときにも同じです。社会に出て接する人が増え、また自分自身が年を取っていくと、なかなかすべての知人の顔・名前をインプットするのが難しくなります。うまく彼/彼女たちのことを覚えたいならば、1日の接触の密度を上げるのではなく、写真やメモなどを使いながら毎日知人の顔を見て、書いていく方が効率的です。

記憶力が乏しくて困っている人は、とにかく「接触の回数」を増やしてインプットしましょう。方法を工夫すれば、短時間でも完璧に物事を暗記できるはずです。

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